WARO KISHI + K.ASSOCIATES ARCHITECTS

テレシタス・ビーチ開発計画The Urban Planning of the Teresitas beachfront in Santa Cruz de Tenerife

設計
2001.08
所在地
カナリア諸島テネリーフェ、スペイン

敷地は小高い丘をはさみ、海側と山側で異なる土地形状をもっている。一方は海岸から切り立つ崖地であり、海のブルー、砂浜の白、斜面の緑がストライプ状の景観をつくっている。もう一方は山裾の扇状地で、海へ向かって水平的な広がりを持っている。 我々の提案は、この異なる土地形状に対して、それぞれに融合するような異なる形態をあたえることにある。
海側ではセットバックする層状のボリュームがそれぞれのレベルで斜面に沿って緑あふれる大地と一体化するように埋め込まれ、山側では山の裾野の水平的な広がりと調和するように計画した、段状の水庭がその表面に折り重なっている。 この異なるかたちに共通しているのは、周辺環境としての自然と建築、あるいは外部空間と内部空間を対立するものとしてではなく、一体に連続するものとして考えている点にある。
海側では建築と緑の斜面を一体化すること、そして山側では建築を折り重なる段状の水庭というランドスケープそのものの形状とすること。言い換えると、緑や水と出会うことで建築がランドスケープの一部となるようにデザインすることがこの計画の最も重要な点である。