この店は新潟市内にある巨大百貨店の中の通路を遮るかのように一番奥に位置する場所に計画された。ここでは騒然とした百貨店の中、それもその一番奥まったところに静寂な空間を作り出したいと考えた。
白くガランとした、さながら倉庫のような大ぶりな空間をつくること。基本的には与えられた天井高のある空間はそのままにし、その中に何枚かの白い壁をたてることだけで空間を構成した。〈渋谷パルコ店〉ではアルミ板、〈明治通り店〉ではアルミ板及び亜鉛溶融メッキ鋼板であった壁はここではより物質性の低い白い壁へと変化している。アルミ板や鋼板の持つ素材としての緊張感よりもむしろよりカジュアルな雰囲気をつくり出すことを考えていた。